法律事務所のホームページで確認すべきこと|信頼できる弁護士の探し方と相談前の準備

法律事務所のホームページで確認すべきこと|信頼できる弁護士の探し方と相談前の準備

2026.08.12

離婚、相続、交通事故、債務整理、労働問題、取引先との契約トラブルなど、法律相談が必要になる場面では、「どの法律事務所に相談すればよいのか」「ホームページのどこを見ればよいのか」と迷う方は少なくありません。

法律事務所のホームページは、所在地や連絡先を調べるためだけのものではありません。自分の相談内容に対応できるか、誰が担当する可能性があるか、費用はどのように発生するか、どの方法で相談できるかを判断するための重要な情報源です。情報量が多くても、確認する順番が分からなければ比較は難しくなります。

この記事では、法律事務所を探す相談者の立場から、ホームページで確認すべき情報、相談前の準備、依頼先を決める判断基準を整理します。後半では、法律事務所がホームページを制作・リニューアルする際に押さえたい広告表示と導線設計にも触れます。

目次

法律事務所のホームページが相談先選びで重要な理由

法律相談を検討する方の多くは、問題が起きてから短期間で情報を集めます。ホームページは、電話や問い合わせをする前に「この事務所へ相談できそうか」を見極める入口です。

法律の悩みは、私生活や事業の継続に関わる繊細な内容になりがちです。事務所名だけでは、取扱分野、相談の流れ、費用、連絡方法、担当体制までは分かりません。必要な情報が整理されたホームページは、相談前の不安を減らし、次に取る行動を落ち着いて考える助けになります。

反対に、取扱業務が曖昧で、費用や弁護士情報が見つからず、問い合わせ後の流れも分からないサイトでは、専門性があっても候補から外れてしまうことがあります。見やすさはデザインだけの問題ではなく、相談者が必要な判断をできるかどうかに関わります。

ホームページで相談者が知りたいこと

相談者が法律事務所のホームページを訪れたとき、主に確認しているのは次のような点です。

  • 自分の悩みに近い取扱分野があるか
  • 弁護士の氏名、所属、経歴、考え方が明確か
  • 相談料、着手金、報酬金、実費などの費用が分かるか
  • 無料相談の条件、相談時間、予約方法が分かるか
  • 電話、メール、オンラインなど、自分に合う相談方法があるか
  • 所在地、アクセス、対応エリア、営業時間が確認できるか
  • 問い合わせ後の手順や、契約までの流れが分かるか

これらを一つのページに詰め込む必要はありません。ただし、訪問者が迷わず必要な情報へたどり着ける構成にはしておきたいところです。

法律事務所のホームページで確認する6つの基本項目

最初に確認したい6つの基本情報

法律事務所のホームページを比較する際は、印象だけで決めず、基本情報を順に確認すると判断しやすくなります。ここでは、初めて弁護士へ相談する方が見落としやすい6項目を紹介します。

1. 取扱分野と相談対象

まず確認したいのは、自分の相談内容が取扱分野に含まれているかです。法律問題は同じテーマに見えても、必要な対応が異なる場合があります。たとえば相続には、遺言、遺産分割、相続放棄、遺留分、不動産の名義変更、相続税との連携など、さまざまな論点があります。

個人向けでは、離婚・男女問題、相続、交通事故、債務整理、刑事事件、労働問題、不動産トラブルなどが代表的です。法人向けでは、契約書の作成・レビュー、債権回収、労務、会社法務、知的財産、事業承継、顧問契約、紛争対応などが挙げられます。

「幅広く対応」と記載されている場合でも、相談したいテーマの専用ページに、具体的な悩みや対応範囲、相談の流れが書かれているかを見てください。自分の状況に近い説明があれば、問い合わせ時にも要点を伝えやすくなります。

2. 弁護士の氏名・所属・経歴

法律事務所のホームページでは、誰が広告の責任を負い、どの弁護士が所属しているかを確認できることが大切です。弁護士法人でない法律事務所の広告では、責任者1名の氏名と所属弁護士会の表示が必要です。弁護士法人の広告では、弁護士法人の名称、主たる事務所の名称または広告に係る従たる事務所の名称、所属弁護士会を表示します。

所属弁護士会の表示は、責任の所在を明らかにし、利用者が必要に応じて確認できるようにするためのものです。事務所概要、弁護士紹介、フッターなどで、氏名や所属を確認しましょう。日弁連の会規は日本弁護士連合会が公開する会規でも確認できます。

経歴を見るときは、肩書や年数だけでなく、どの分野を中心に取り組んでいるか、相談者への説明方針、チームで対応するかも参考になります。ホームページだけで相性まで判断することは難しいため、初回相談では説明の分かりやすさや質問への向き合い方も確認するとよいでしょう。

3. 事務所の所在地・対応エリア・相談方法

対面相談を希望する場合は、住所だけでなく、最寄り駅、駐車場の有無、受付時間を確認しましょう。仕事や育児の都合で平日日中に動きにくい方にとっては、予約可能な曜日や時間帯、オンライン相談の可否も重要です。

遠方の事務所に相談する場合は、初回だけオンラインなのか、継続相談や契約手続きもオンラインで進められるのか、必要に応じて面談があるのかを確認します。法律問題によっては期限や手続きの場所が関係するため、対応エリアの事前確認も欠かせません。

4. 問い合わせ先と返信・予約の流れ

問い合わせページには、電話番号やフォームだけでなく、「問い合わせ後に何が起こるか」が書かれていると安心です。事務局が概要を確認して折り返すのか、希望日時を送るのか、予約確定までにどのような手順があるのかを確認します。

家族や勤務先に知られたくない事情がある場合は、連絡可能な時間帯、電話以外の連絡手段、郵送物の取り扱いも事前に相談しましょう。フォームへ詳しい事情を書くことに不安があれば、最初は概要と連絡希望だけを伝え、詳細は相談時に話す方法もあります。

5. 情報の更新性と事務所の実在性

料金、取扱分野、所属弁護士、営業時間、所在地は変更されることがあります。ホームページに更新日がある場合は確認し、古い告知や募集情報だけが残っていないかも見ておくと安心です。

事務所概要、連絡先、所在地、弁護士情報が明確であることは基本的な確認項目です。検索結果の広告文や短い紹介文だけで判断せず、必ずリンク先のホームページを開き、必要な情報が掲載されているか確かめてください。

6. プライバシーへの配慮

法律相談では、個人情報、家族関係、取引情報、証拠資料などを取り扱うことがあります。プライバシーポリシー、問い合わせフォームの送信内容、オンライン相談の方法などを確認し、不安な点は予約時に尋ねましょう。

相手方や第三者との利害関係がある可能性、勤務先の端末を使うことへの懸念、連絡先の指定が必要な事情がある場合は、最初に伝えられる範囲で共有することが大切です。

相談内容に合う法律事務所かを判断する方法

「法律問題なので、弁護士なら誰に相談しても同じ」と考える必要はありません。弁護士の経験、事務所の体制、相談者が求める関わり方によって、適した相談先は変わります。

悩みを法律分野ではなく“目的”で整理する

相談先を探す前に、問題を一言で終わらせず、「何を実現したいのか」まで整理すると、必要な情報を探しやすくなります。

  • 離婚:離婚の可否だけでなく、親権、面会交流、財産分与、慰謝料、生活費をどう考えたいか
  • 相続:遺産分割を進めたいのか、相続放棄を検討したいのか、遺言作成をしたいのか
  • 交通事故:保険会社との交渉、後遺障害、示談内容、治療費や休業損害などの確認が必要か
  • 債務:返済方法を見直したいのか、整理手続きの選択肢を知りたいのか
  • 労働問題:未払い残業代、解雇、ハラスメント、労働条件など、何が争点か
  • 法人法務:契約リスクを予防したいのか、すでに紛争が起きているのか、継続的な相談先が必要か

目的が整理できていない段階でも、相談することには意味があります。初回相談では、事実関係を踏まえ、弁護士に依頼する必要性、考えられる選択肢、優先して行うべき対応を確認できます。

取扱ページで見るべき具体性

取扱分野のページでは、単に分野名が並んでいるかではなく、次のような具体性があるかを確認します。

  • どのような相談内容を受け付けているか
  • 相談から解決までの一般的な流れ
  • 初回相談で確認する事項
  • 費用が発生する場面と目安
  • 必要に応じた関連士業や専門家との連携の考え方
  • 対応できない可能性があるケースや、事前確認が必要な条件

分かりやすい説明は、結果を保証するものではありません。それでも、相談者に必要な判断材料を提供しようとする姿勢は読み取れます。

解決事例は「金額」だけで比較しない

解決事例が掲載されている場合、似た問題の進め方をイメージする参考になります。ただし、法律問題の結果は、証拠、当事者の事情、相手方の対応、手続きの進行など、多くの条件によって変わります。

高額な回収額や短期間での解決だけを見て、「自分も同じ結果になる」と考えるのは適切ではありません。事例を見る際は、相談時点の状況、主な争点、採られた対応、結果に影響した条件が、必要な配慮のもとで説明されているかを確認しましょう。

実際に取り扱った事例ではない解決事例・成功事例の表示は、広告上の問題となるおそれがあります。匿名化している場合も含め、掲載の可否は個別に確認する必要があります。実績紹介は数の多さだけでなく、事実に基づく説明になっているかという観点でも見てください。

相談内容に合う法律事務所を比較するための確認イメージ

費用・無料相談・追加費用の見方

法律相談で不安になりやすいのが費用です。「無料相談」と書かれていても、その後にどの費用が発生するのかが分からなければ、問い合わせをためらうことがあります。ホームページを見る際は、最初の相談料だけでなく、依頼後を含めた費用構造を確認しましょう。

法律費用の主な内訳

案件によって異なりますが、弁護士費用には一般に次のような項目があります。

  • 相談料:初回相談や継続相談にかかる費用
  • 着手金:依頼を受けて対応を始める段階で発生する費用
  • 報酬金:解決時の成果や結果に応じて発生する費用
  • 実費:印紙、郵券、交通費、記録取得費用など、手続きに伴う費用
  • 日当:遠方出張や長時間の期日対応などで発生する場合がある費用
  • その他の費用:鑑定、専門家照会、翻訳など、案件固有で必要になる費用

費用表に「○円から」とある場合は、その金額に含まれる対応範囲、別途実費が必要か、交渉から訴訟へ進んだ場合に追加費用があるかを確認します。料金表示が細かく理解しにくい場合は、初回相談で「最終的に必要になり得る費用を、想定別に説明してほしい」と尋ねるとよいでしょう。

無料相談で確認しておきたい条件

無料相談の有無は、相談先を選ぶ一つの材料ですが、それだけで決める必要はありません。確認したいのは、無料となる条件です。

  • 初回のみ無料か、分野によって異なるか
  • 無料となる相談時間は何分か
  • 電話、来所、オンラインのどれが対象か
  • 相談後に依頼しない場合も費用がかからないか
  • 予約の変更・キャンセルに条件があるか
  • 同じ問題について再相談する場合の扱いはどうなるか

限られた相談時間を有効にするには、後述する時系列や資料を準備しておくことが役立ちます。無料相談は契約を決める場ではなく、状況を説明し、見通しと選択肢を確認する場として捉えるとよいでしょう。

「安い」と感じたときこそ、条件を具体的に確認する

法律事務所の費用は、単純な金額比較だけでは判断しにくいものです。着手金が低く見えても、対象業務が限定されていたり、手続きの段階ごとに追加費用が設定されていたりすることがあります。反対に、初期費用が一定程度かかっても、対応範囲や連絡体制が明確な場合もあります。

ホームページ上で「格安」「どこよりも安い」といった言葉だけが強調され、費用条件が見えない場合は、内訳を確認した方が安心です。費用説明は、比較しやすく、誤解を招きにくいことが重要です。

初回相談までの流れと準備する資料

法律相談では、限られた時間で状況を正確に共有する必要があります。専門用語を理解している必要はありませんが、事実関係を整理しておくと、弁護士が論点を把握しやすくなり、相談者自身も聞きたいことを確認しやすくなります。

一般的な相談から依頼までの流れ

  1. ホームページで取扱分野・相談方法・費用の概要を確認する
  2. 電話や問い合わせフォームで相談予約を行う
  3. 初回相談で事実関係、希望、資料を共有する
  4. 対応方針、見通し、手続き、費用、連絡方法の説明を受ける
  5. 必要であれば委任契約の内容を確認し、納得したうえで依頼する
  6. 交渉、調停、訴訟、書面作成など、案件に応じた対応が進む
  7. 解決時に結果と費用の精算内容を確認する

すべての案件が訴訟になるわけではありません。初回相談を受けたからといって、必ず依頼しなければならないわけでもありません。契約内容や費用に納得できない場合は、その場で決めず、資料を持ち帰って検討することも選択肢です。

相談前に作る「時系列メモ」

最も役立つ準備の一つが、出来事を日付順に並べた時系列メモです。完璧な文章にする必要はなく、分かる範囲で構いません。

  • いつ、誰と、どのような出来事があったか
  • 相手方から何を言われたか、何を請求されたか
  • 自分がすでに行った対応
  • 期限のある書類、届いた通知、次回期日
  • 現在困っていることと、希望する解決の方向

感情や評価ではなく、まず事実を並べることがポイントです。「相手が不誠実だった」と感じる場合も、具体的な発言、日時、記録の有無を分けて書いておくと、相談を進めやすくなります。

持参・共有を検討したい資料

必要な資料は案件によって異なりますが、代表的なものは次のとおりです。

  • 契約書、合意書、見積書、請求書、領収書
  • 相手方とのメール、チャット、手紙、録音・録画データ
  • 裁判所、行政機関、保険会社、金融機関などから届いた書類
  • 写真、診断書、事故証明、給与明細、就業規則などの関連資料
  • 相続関係では戸籍、遺言書、不動産資料、財産に関する資料
  • 会社の相談では登記事項、契約書、社内規程、取引履歴

原本を渡す必要があるか、事前送付が必要かは事務所によって異なります。個人情報を含む資料をメールで送る場合は、送信方法や送付範囲について案内を確認しましょう。

初回相談で聞くべき質問

相談の最後に、次の項目を確認しておくと、依頼するかどうかを比較しやすくなります。

  • 現時点で考えられる選択肢と、それぞれの利点・注意点
  • 急いで対応すべき期限や保全すべき証拠
  • 依頼した場合の主な進め方と想定期間
  • 弁護士費用、実費、追加費用が発生する条件
  • 担当者、連絡手段、連絡頻度の目安
  • 自分で進める場合に注意すべきこと
  • 契約前に持ち帰って検討できるか

質問への回答が一度で理解できないことは自然なことです。用語をかみ砕いて説明してもらう、メモを取る、後から確認したい点を整理するといった方法で、納得できるまで確認しましょう。

法律相談前の準備から依頼判断までの流れ

大手・地域密着型・専門特化型の選び方

法律事務所の規模や方針には違いがあります。どの形態が優れているというより、相談内容、連絡の取りやすさ、求める支援の範囲に合うかを考えることが重要です。

大手・複数拠点型が合いやすいケース

複数の弁護士や拠点を持つ事務所は、相談窓口や分野別の体制が整っている場合があります。全国的な対応、複数分野にまたがる相談、一定の受付体制を求める場合には候補になるでしょう。

誰が主担当になるか、案件の引き継ぎ体制はどうか、連絡窓口が弁護士本人か事務局かなどは、初回相談で確認すると安心です。

地域密着型が合いやすいケース

地域の裁判所や関係機関へのアクセス、地元の事情を踏まえた相談のしやすさを重視する場合は、地域密着型の事務所が選択肢になります。対面でじっくり相談したい方や、継続的に来所する可能性がある方にも向いています。

ただし、「近いから」という理由だけで決めず、相談内容への対応実績、費用の説明、連絡方法、担当体制まで確認することが大切です。

専門特化型が合いやすいケース

特定分野の問題が明確で、専門的な知識や経験を重視したい場合は、分野特化型の事務所も有力な候補です。たとえば、事業承継、医療、知的財産、労働、交通事故など、論点が専門的な案件では、取扱内容の具体性を確認する価値があります。

複数の法律問題が絡んでいる場合は、関連する課題まで相談できるか、外部専門家との連携をどう考えているかを確認しましょう。

法律事務所ホームページの広告表示で注意すべきこと

ここからは、法律事務所を運営する方や、ホームページの制作・リニューアルを担当する方向けに、広告表示の基本を解説します。法律事務所のホームページは、広告に該当する場合があるため、広告規程や業務広告に関する指針を確認したうえで、掲載情報と表現を慎重に扱う必要があります。

責任の所在が分かる情報を明示する

弁護士法人でない法律事務所の広告では、責任者1名の氏名と所属弁護士会を表示します。弁護士法人の広告では、弁護士法人の名称、主たる事務所の名称または広告に係る従たる事務所の名称、所属弁護士会を表示する必要があります。

複数の弁護士や弁護士法人が共同で広告する場合は、代表者について必要な情報を表示します。代表者が弁護士であれば氏名と所属弁護士会を、弁護士法人であれば法人名称、事務所名称、所属弁護士会を表示すれば足ります。バナー広告では、バナー自体に必要事項をすべて表示できない場合でも、クリック後に必ず表示されるページで確認できるようにします。

広告中に必要事項を表示し、バナー広告では遷移先で必ず確認できる状態にすることが基本です。広告用ランディングページを用意する際は、掲載内容と遷移先の表示を公開前に確認しましょう。

事実に基づく表現を徹底する

法律事務所のホームページでは、経歴、資格、取扱実績、解決事例、料金、相談条件などを事実に基づいて掲載しなければなりません。実在しない推薦文、実績の水増し、対応したことのない分野を得意分野のように見せる表現は避けるべきです。

「必ず解決する」「勝てる」「どのような案件でも対応できる」といった結果保証につながる表現も適切ではありません。相談者の不安に配慮しながら、個別事情によって見通しが変わること、相談時に検討が必要なことを誠実に伝える姿勢が求められます。

比較・不安喚起・過度な表現を避ける

「地域で一番」「他事務所より有利」「業界最安」といった比較優位の表現は、客観的に裏付けることが難しく、誤認を招くおそれがあります。「今すぐ相談しないと取り返しがつかない」といった過度な不安をあおる訴求も避けるべきです。

訴求力を高めるために強い言葉を使うより、対象となる悩み、相談可能な方法、費用の考え方、初回相談で確認できることを具体的に示す方が、相談者の判断に役立ちます。法律事務所に必要なのは、派手さよりも、正確性・明瞭性・品位のバランスです。

解決事例・お客様の声の掲載は慎重に行う

解決事例やお客様の声を掲載する際は、内容が実際の取扱事例に基づくものかを確認します。匿名化している場合も含め、掲載の可否は個別に確認する必要があります。

勝訴率のような情報や、結果を過度に一般化する表現にも注意が必要です。事例ページは優位性を誇示するためではなく、相談者が対応の進め方を理解するための補助情報として位置づけると、表現を整理しやすくなります。

法律事務所側が成果につなげるホームページ設計

法律事務所のホームページで重要なのは、デザインの新しさだけではありません。相談者が自分の悩みに近い情報を見つけ、必要な内容を理解し、無理なく問い合わせへ進める導線をつくることが重要です。

トップページは「誰の、どの悩みに対応するか」を明確にする

トップページでは、事務所の理念に加えて、取扱分野、対象者、相談方法、所在地を早い段階で示します。個人向けと法人向けの相談が混在する場合は、入口を分けることで、訪問者が自分に関係する情報へ進みやすくなります。

たとえば、「個人の法律相談」「法人・経営者の法律相談」といった大きな導線を用意し、その先で離婚、相続、交通事故、労働、契約、債権回収などの分野へ案内します。相談者の検索語句とページ内容が対応しているほど、検索エンジンにもページのテーマが伝わりやすくなります。

分野別ページは「不安の整理」から始める

分野別ページで、法律用語や事務所側の説明だけを並べても、初めて相談する方には伝わりにくいことがあります。最初に具体的な悩みを整理し、次に対応可能な範囲、相談時に確認する内容、一般的な流れ、費用、よくある質問、問い合わせ先へと進めると分かりやすくなります。

重要なのは、検索キーワードを不自然に繰り返すことではありません。相談者が実際に知りたい疑問に、正確で具体的な情報で答えることです。ページごとの役割を明確にし、重複した内容を増やしすぎないこともSEOの基礎になります。

相談導線は迷わせず、情報は急がせない

問い合わせボタンは、ページ上部、内容を読んだ後、フッターなど、必要な位置に配置します。ただし、すべてを「今すぐ依頼」とするより、「法律相談を予約する」「費用や相談方法を確認する」など、相談者の心理的負担が少ない文言にする方が適しています。

フォームでは、入力項目を増やしすぎると離脱につながる一方、最低限の情報しかないと予約調整が難しくなります。氏名、連絡先、希望する連絡方法、相談分野、希望日時、概要などを基本に、取り扱う個人情報と送信時の注意を明記して設計します。

SEO・Web広告・SNSは役割を分けて連携する

法律事務所のWeb集客では、ホームページを中心に、SEO、Web広告、SNSなどを目的に応じて組み合わせることがあります。

  • SEO:地域名と相談分野、具体的な悩みに関する情報を継続的に整備し、検索から相談者と接点をつくる
  • Web広告:相談ニーズが明確なテーマで専用ページへ案内し、費用と問い合わせ内容を計測しながら改善する
  • SNS:事務所の考え方、セミナー、法改正に関する一般的な情報などを発信し、認知や接点を広げる

どの施策も、広告規程や個人情報保護への配慮が前提です。広告から遷移するページは、費用、相談条件、必要な表示、問い合わせ先を含めて確認し、広告文だけが先行しないようにします。

公開後は「問い合わせ数」だけでなく過程を見る

ホームページの改善では、問い合わせ件数だけを追うと判断を誤ることがあります。どの分野ページが読まれているか、どのページから問い合わせに進んだか、フォーム途中で離脱していないか、電話につながる導線が分かりやすいかなどを確認すると、改善点を見つけやすくなります。

ただし、アクセス解析で得られる数字を追うあまり、センシティブな相談者の行動を過度に追跡する設計は避けるべきです。相談者のプライバシーを尊重しながら、サイトの使いやすさを改善する視点が求められます。

法律事務所のホームページ制作会社を選ぶ際の確認ポイント

法律事務所のホームページ制作は、デザイン、文章、SEO、広告表示、問い合わせ導線、公開後の運用を切り離して考えにくい領域です。制作会社を選ぶ際は、初期費用だけでなく、どの範囲まで支援してもらえるかを確認しましょう。

目的の整理から支援できるか

「ホームページを新しくしたい」という依頼でも、本来の目的は、相談件数の増加、採用強化、法人顧問の獲得、既存サイトの情報整理、ブランディングの見直しなどさまざまです。目的が曖昧なまま制作を始めると、必要なページ、優先順位、予算配分が定まりません。

制作前に、ターゲット、取扱分野、自事務所の強み、問い合わせ後の受け入れ体制、必要なコンテンツを整理できる会社を選ぶと、公開後の運用も進めやすくなります。

法律広告への配慮と確認体制があるか

制作会社が法的判断を代替することはできませんが、法律事務所サイト特有の確認事項を理解し、表現や表示情報をチェックする進め方があるかは重要です。公開前に弁護士側で最終確認を行う工程、広告用ページやバナー遷移先も含めた確認範囲、更新時の承認フローを決めておくと、運用上のリスクを抑えやすくなります。

費用の内訳と公開後の運用範囲が明確か

見積もりでは、企画・ディレクション、デザイン、コーディング、CMS導入、原稿作成、写真撮影、フォーム、SEOの初期設定、保守、アクセス解析など、何が含まれるかを確認します。公開後に誰が記事や料金表を更新するのか、緊急時の対応はどうなるのかも重要です。

ホームページ制作所は、コーポレートサイト、集客用サイト、採用サイト、ランディングページ、ECサイトなどに対応しています。制作単価や料金項目も公開しており、必要な機能やページ数に応じた見積もりを依頼できます。制作事例はホームページ制作実績でご覧いただけます。

集客施策まで見据えた提案ができるか

公開時点で完成とするのではなく、SEO、Web広告、SNS、アクセス解析、コンテンツ更新など、事務所の目的に合わせた次の施策を考えられるかも確認しましょう。すべてを同時に行う必要はありません。まずは相談者に必要な情報と導線を整え、優先度の高い分野から改善を重ねる方が、限られた予算を有効に使いやすくなります。

まとめ|法律事務所のホームページは「安心して相談できる判断材料」を整える場所

法律事務所のホームページを見る際は、取扱分野、弁護士の氏名・所属、所在地、相談方法、費用、問い合わせ後の流れを順に確認することが基本です。初回相談前には、時系列メモと関連資料、聞きたい質問を準備しておくと、限られた時間でも状況を共有しやすくなります。

法律事務所側にとっては、ホームページは単なる案内ページではなく、相談者の不安を整理し、適切な相談へつなぐための重要な接点です。広告表示のルールを踏まえ、事実に基づく情報を分かりやすく示し、個人・法人それぞれが迷わず必要なページへ進める設計が求められます。

法律事務所の新規サイト制作やリニューアルでは、取扱分野の整理、費用ページの設計、広告用ランディングページ、SEOを意識したコンテンツ、公開後の運用まで、検討事項が多岐にわたります。まずは現状の課題や、サイトで実現したいことを整理するところから始めるとよいでしょう。

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